こうきに療育、私にヨガ

こうきは、発達のために月に一度療育OTに通っている。もう一年になる。ここでは、彼の場合、基本ブランコを中心とした体の動きで、発達を促進させるための遊びが展開される。

そもそも、目からうろこの診断がされたのは去年の今頃。こうきの一つの事に集中できない傾向やら、感情爆発させてしまうところ、色の発達の遅いのは、自分の体がここにあるという感覚に対する自覚が弱いのではないか、と専門の先生に判断されたとき。体幹を鍛えて、自分の体の動きを脳がしっかりと認識することで、こうきの敏感な五感が受け取る信号を脳で制御して、コントロールすることができるようになるというのだ。

専門家の言葉に、自分がはっとしたのは、これが初めてだった。これまで見知った育児専門家の言葉は、私の耳を素通りしていた。改善の道しるべには、ならなかった。

やらせようと思った。病院に通うのは大変だけど、これは、こうきにとって効果がありそうだと思った。何か自分の馴染んだ考えにも似ていると思った。そう、この療育の狙いは、ヨガによる瞑想効果と同じなのである。一瞬自分を恥じた。他人にヨガレッスンを施しているにも拘わらず、大切なわが子には、一切ヨガを教えたことがないのだ。だめママだけど、こういう領域でのヨガは正直知見がない。専門の先生のところに通わせることにした。

こうきの療育を見るのは楽しい。大きなブランコに先生とのり、揺れながら、ブランコの前に積みあがった大きなブロックを勢いで倒したりする。一人乗りのブランコに腹ばいのりになり、揺れながら地面に落ちているお手玉をひろい、それを先生のもつ籠に投げ入れるゲームのようなこともする。揺れ方によって、お手玉が拾えないし、同じく揺れ方によっては、先生の持つ籠に投げ入れるのがとても難しい。体と感覚を刺激しながら、こうきが格闘する。その姿をみて、私は手に汗握りながら、大笑いする。頑張るこうきが、とてもかわいい。そのほか、トランポリンで跳ねたり、平均台を歩いたり、壁についている梯子階段を上まで上がったりする。こうきは、うまくはないが、体を動かすことや外遊びは大好きなのだ。あっという間に時間になる。

私が外資企業の社員だったころに、知人の勧めでヨガにであった。責任重大でストレスのある仕事をしていた。ヨガは、自分の気持ちを静め体の調子を整えるのに役立った。ヨガが大好きになった。インストラクターとなった今も、暇さえあればヨガをしている。体の伸びを感じ、支える感覚を体感する。呼吸を感じて、今の自分が何を感じているか気持ちを確認していく。育児と仕事をする中で、常に自分がここにいるということを私はヨガを通して実感している。成長するために行う、こうきにとっての療育は、今を生きるために行う、私にとってのヨガと同じなのである。